令和5年度 第1回いいせんネット研修会について(報告)

    令和5年度 第1回いいせんネット研修会 について(報告)

1 テーマ 「明日からの実践に役立つ褥瘡ケア」
内  容 講 演: 高齢者の特徴をふまえた褥瘡予防
   講 師: 済生会川内病院 皮膚・排泄ケア認定看護師 神薗 由佳氏

2 日  時 令和5年5月26日(金) 19:00~20:30

3 開催場所 川内市医師会立川内看護専門学校 1階会議室

4 参加者 会場参加:48名
講師1名、医師2名、薬剤師1名、看護師(医療機関13名、施設・通所・小規模4名)、訪問看護師3名、理学療法士1名、介護支援専門員5名、介護職(施設・通所・小規模)9名、MSW・相談員1名、行政3名
在宅医療支援センター5名
オンライン参加:99名(27事業所)             合計 147名 

5 ま と め  今回は皮膚・排泄ケア認定看護師による「高齢者の特徴をふまえた褥瘡予防」を
テーマとして研修会を開催した。
 講師の神薗氏より、まず褥瘡及びスキンフレイルとはどのような状態かについての説明があった。老化による皮膚の変化や影響を踏まえ、皮膚の状態を判断する指針のひとつとなるスキンフレイルスクリーニングツールについて、参考事例を挙げて解説をいただいた。
 次に高齢者に多いIAD(失禁関連皮膚炎)について、排泄物における皮膚の浸軟をキーワードに、ケアの注意点やアセスメント、評価などを行う際のポイントを学んだ。OHスケールを用いた骨隆起の測定やそれに関連したマットレスの種類と選択方法などにも触れていただいた。
また、褥瘡予防の観点から、栄養や保湿管理の必要性と具体的な方法や留意点について解説していただく。実際に現場で実践し成果が得られている浸軟予防に使われる製品や手法についても具体的に紹介いただいた。外用薬の解説では、状態に合わせた外用薬選択の留意点などが明確になった。
 質疑応答では、「心疾患など基礎疾患のある方の栄養補給の留意点は?」という質問があり、タンパク質を中心とした栄養が必要であるが主治医の指示を仰ぎ患者の状況に合わせた判断が必要との回答があった。
   褥瘡の予防・管理は、これまでも高齢者に関わる多職種にとって大きな課題であったことから、参加者も多く関心が高いことが窺えた。今後も医療介護の現場で具体的に活かせる内容の研修会を開催し、地域におけるケアの質向上を図れるよう研修を企画していきたいと考えている。

令和5年5月30日
川内市医師会在宅医療支援センター

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