1 テーマ 「なぜとろみをつけるのか~体験して分かる!とろみの違い~」
内 容
講演➀: 「嚥下における身体構造の解説、とろみをつける理由を理解する」
講 師: 川内市医師会立市民病院 言語聴覚士 丸田 竜也 氏
講演➁: 「とろみの作り方や違い、嚥下感を体感する実習」
講 師: 川内市医師会立市民病院 管理栄養士 肱岡 澄 氏
2 日 時 令和6年3月8日(金) 19:00~20:30
3 開催場所 川内市医師会立川内看護専門学校 1階会議室
4 参加者
会場参加:42名
講師2名、医師4名、歯科医師1名、薬剤師1名、看護師(医療機関6名、施設・通所・小規模0名)、訪問看護師2名、介護支援専門員9名、介護職(施設・通所・小規模)7名、MSW・相談員0名、行政7名、在宅医療支援センター4名
オンライン参加:58名(17事業所) 合計100名
5 経緯
本年度の作業部会摂食・嚥下グループ会では、とろみ食について事業所や作る人によってとろみのつき方が一定していないことや、状態に合わせたとろみの選択が適切ではないケースがあることが課題として挙がった。原因として正しい知識が理解されていないのではないかという推察に至ったことから、第3回の研修会は嚥下機能ととろみについて学ぶ内容に決定した。また、講師よりサンプルや資料を各社提供していただけるとの助言があり、実習を交えた体験型研修とすることとなった。実習に使用する物品については講師と協議して調整・調達を行い、オンライン参加者は事前配布とし離島については郵送にて対応した。
6 まとめ
講演➀では、丸田氏より嚥下の仕組みについて解説があり、嚥下の過程や食物の流れ等を具体的に学んだ。講演➁では肱岡氏よりとろみの基本的な知識や注意点の解説とグループごとの実習が行われた。
・各グループにてお茶に強さの異なるとろみをつける
・とろみがつきにくい飲料(牛乳、果汁100%飲料、味噌汁)にとろみをつける
・実際に自分で飲み、他者にも飲ませてみる(入れ方や角度等)
・とろみをつけた炭酸飲料(コーラ、ジュース、ノンアルコールビール)の試飲
参加者はすべての実習に積極的に取り組まれ、活発な意見交換も行われていた。今回の内容を職場に持ち帰り今後の業務に活用していただけると考えている。
反省点として、配布物や物品の種類が多くやや混乱が見られたことや、実習の進行状況をうまくコントロールできなかったことが挙げられる。スタッフが会場内を回って助言を行っていたが細部まで対応できなかった。また、事前に用意していた試飲用の炭酸飲料が開封時に噴出し量が減って全員に行き渡らなかった。そこでメーカーに確認して原因を追及し参加者にも共有したいと考えている。終了後のアンケートでは、座学では得られないとろみの実態を理解できたとの声も多い。今後機会があれば積極的に実習を取り入れた研修会を企画していきたい。
※炭酸飲料の検証結果につきましては、後日改めてご報告いたします。
令和6年3月14日
川内市医師会在宅医療支援センター