令和7年度 第3回いいせんネット研修会(報告)

1 テ ー マ  「患者・利用者・家族からのハラスメント対策 ~初期対応と組織の備え~」

  内   容  講 演:現場で起こる暴力・ハラスメントへの備えと対応
         講 師:びっぐすまいる訪問看護ステーション管理者 柳田千草氏

2 日   時  令和7年12月11日(木)19:00~20:40

3 開 催 場 所  川内市医師会立川内看護専門学校 1階会議室

4 参 加 者  会場参加:36名  オンライン参加:31名
         講師1名,医師4名,歯科医師1名,薬剤師1名,看護師・准看護師13名(医療機関12名,施設・通所・
         小規模1名),訪問看護師7名(看護師6名,作業療法士1名),介護支援専門員16名(居宅13名,施
         設3名),施設管理者3名,介護職5名(施設・通所・小規模5名),MSW・相談員8名,在宅管理栄養士
         1名,行政職5名(保健所2名,市役所1名,包括2名),福祉用具専門相談員1名,事務職1名
         在宅医療支援センター職員5名                   合計72名

5 ま と め  
びっぐすまいる訪問看護ステーション管理者柳田千草氏を講師として,患者・利用者やその家族からの暴言・暴力・過度
な要求などのハラスメント行為の基礎知識と対応について学ぶ研修会を開催した。講演では,ハラスメントの実態とサー
ビス提供を行う職員の安全確保と適切な対応,並びに事業所として取組むべき方策などについて説明があった。実際の事
例を多く取り入れた内容で,現実的に理解し,利用者のみならずサービスを提供する側にいる職員や管理者,事業所とし
ての対応の問題点を再確認した。またグループワークでは,事例を通して暴力に対する価値基準の捉え方について意見交
換した。異なる職種で構成された少人数のグループの中でも価値基準がそれぞれ違うため意見の集約に難航しているグル
ープもあり,個々の捉え方の相違性による対応の難しさと,事業所で統一した対応方法を明確化することなどの重要性を
認識した。
 終了後のアンケートでは,
  ・いろいろな考え方があり対策が必要だと感じた
  ・組織として準備が足りないと気づいたので早速取り組みたい
  ・我慢するものと無意識に考えていたが,相談したり話し合ったりすることが重要と感じた
 などの感想が寄せられた。
(所感)暴力やハラスメントの捉え方や問題点の明確化,基本的な対処法を理解できた研修となった。また,初期対応の
ポイントやエスカレーション基準を学んだことで,暴力が深刻になる前の抑制行動や事業所の体制づくりの重要性が共有
されたと考える。今回は基礎的な研修として実施したものであり,今後は段階的に研修会を開催し,実践的な知識や対応
力の向上を図っていく。

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