令和7年度 薩摩川内市在宅医療・介護市民フォーラムについて(報告) 

1 目的:市民一人ひとりが,健康維持は医科と歯科の双方から包括的に管理していく必要性を理解し,いつまでも自分
     らしく生き,最期まで自分の口で美味しく食べる喜びについて考える機会とする。
2 主催:川内市医師会
3 共催:薩摩川内市・薩摩川内市歯科医師会
4 日時:令和7年7月12日(土) 14:00~16:30
5 場所:薩摩川内市国際交流センター コンベンションホール
6 内容:テーマ「最期までお口で食べて元気に過ごそう」
   開会の挨拶  川内市医師会長 岩川 俊二先生
     (1) 講演 「最期まで口から食べるために知っておきたい誤嚥性肺炎の基礎知識」
          講師 長崎大学病院リハビリテーション科 教授 高畠 英昭 先生
     (2) シンポジウム「しっかり噛んで健康長寿をめざそう!
        シンポジスト 川内市医師会 理事 上村 光平 先生
        シンポジスト 薩摩川内市歯科医師会 副会長 林 宏昭 先生
        シンポジスト 食の相談所せん結び 在宅訪問管理栄養士 岡田 教子 氏
        シンポジスト 川内市医師会在宅医療支援センター 川原 宜子
         助 言 者  長崎大学病院リハビリテーション科 教授 高畠 英昭 先生
         進   行  川内市医師会 顧問・監事 久留 敏弘 先生
   閉会の挨拶  薩摩川内市歯科医師会 会長 銀屋 一彦 先生
7 来場者数:184名(一般:116名,事業所・関係者:68名)
   登壇者:16名
   スタッフ:118名(警備・司会含む)    計208名
8 アンケート回収率:81.4 %
9 まとめ
 昨今医科歯科連携の重要性が周知され,当センターにおいても歯科に関する相談が非常に多いという背景から,いつまでも自分の口から食べて健やかに生きることをテーマとしたフォーラムを開催した。
開催にあたり打合せや実行委員会を重ねて準備してきたが,林先生のご協力により薩摩川内市ご出身の高畠英昭先生に講師を依頼できたことがまず成功の大きなポイントであったといえるであろう。
第1部では,高畠先生に誤嚥性肺炎に関する基礎知識についてご講演いただいた。専門的な要素を多分に含みながらも非常に理解しやすく,時に笑いもあり引き込まれる内容であった。
第2部では,薩摩川内市内の医療・歯科医療・栄養に関わる専門職によるシンポジウムで,それぞれの立場から発表していただいたが,来場者が時にうなずき時に笑う一体感のあるシンポジウムとなった。  
ただしシンポジストが使用したポインターのトラブルについては次回の課題である。
意見交換・質疑応答の際は複数の来場者による発言を基に進行でき,来場者の満足度の高さを表していたと考える。
来場者アンケートでは,「わかりやすかった」「興味深く聞けた」「また聞きたい」などの感想をはじめ「今後実践していきたい」「業務で活かしていきたい」など前向きな意見も多数みられた。市外からの来場者もあり,当日参加者を含め想定以上であった。
今回のフォーラムを終えて,住民の医科歯科連携や誤嚥性肺炎に関する関心の高さがうかがえた。参加者による情報共有は広く大きな波になるのではないかと思う。当センターとしてはその波をしっかり捉え,今後さらなる周知啓発と在宅医療・介護連携の充実に向けて活動していきたい。

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